ゲームボーイのカートリッジを指でなぞっていたあの頃。
今や手のひらサイズのガジェットで、当時のあの画面が蘇るなんて――。
そんな“あの頃”と“いま”をつなぐエミュレーター機を、今回は3つご紹介します。
① Miyoo Mini Plus+
懐かしさと完成度のバランスが絶妙な、人気ポータブルエミュレータ。
ゲームボーイ風の外観とパステルカラーのボディはレトロな雰囲気をまといつつ、実際にはPS1までしっかり動かせる実力派です。
● 特徴
- ディスプレイ:2.8インチ IPS液晶(解像度 640×480)
→ 視野角が広く、発色も美しい。ドット感のあるグラフィックとの相性が良く、SFCやPS1の表現を違和感なく楽しめます。 - Wi-Fi対応:本体アップデート、カスタムファームウェア導入、リモートプレイ(RetroArch Netplay)などに対応。
- microSDスロット:ゲームファイルやBIOS、テーマ、セーブデータの保存に使用(最大512GBまで対応)。
- スピーカー:モノラルながら想像以上にクリアでしっかりした音。ノスタルジックなBGMも満喫できます。
- 背面ボタン搭載:L2/R2ボタンが裏側に配置されており、PS系の操作も快適。
● スペック(わかっている範囲で)
- CPU:Allwinner A33(Cortex-A7 クアッドコア, 最大1.5GHz)
- GPU:Mali-400 MP2
- RAM:128MB DDR3
- OS:Linuxベース(標準ファーム:Miyoo OS /カスタム:Onion OS など)
- バッテリー:3000mAh(実測で7〜8時間ほどプレイ可能)
- サイズ/重さ:約 108 × 78 × 22 mm / 約 165g
→ ゲーム性能としては、GBAやPS1までは快適に動作。N64やPSPは非対応〜動作不安定とのこと。。あくまで“90年代までのゲーム”を快適に楽しむ機体です。
● 対応機種
- ファミコン(NES)/スーパーファミコン(SNES)
- メガドライブ(Genesis)/ゲームボーイ、GBカラー、GBA
- PlayStation(初代)
- その他:ワンダースワン、ネオジオポケットなどの軽量系も可
※BIOSは自前で用意する必要があります(合法的な吸い出しが前提)。
● 価格帯
12,000円〜15,000円程度(カラーや在庫状況によって変動あり)
AmazonやAliExpressでは価格差あり。公式ショップ(KeepRetro)では本体カラーのバリエーションも豊富です。
🔗 引用元(ショップ):
https://www.keepretro.com/products/miyoo-mini-plus
※画像引用元:KeepRetro公式
🗒 コメント:
操作はとても軽快で、メニューの切り替えやセーブ/ロードもサクサク。標準のMiyoo OSでも快適だけど、Onion OS(カスタムファーム)を導入するとさらに洗練されたUIに進化します。ゲームのスクリーンショット機能、セーブステート、テーマ変更などの機能も強化され、ガジェットとしての“育てがい”もある一台。
何より、手の中にフィットするサイズ感と、懐かしさに寄り添うビジュアルが、所有欲を満たしてくれます。「ゲームをする」というより、「時間を抱きしめる」ような感覚に近いかもしれません。
② FunKey S
キーホルダーサイズで折りたたみ、でもちゃんと動く変態的名機。
初めて手に取ると、笑ってしまうくらい小さいのに、ゲームが動く。
「ネタかと思ったら、意外とちゃんとしてる」――そんなギャップで愛されているポータブルエミュ機です。
● 特徴
- 超小型サイズ:折りたたみ時 約42.5 × 44.5 × 13.8mm、重さ約27g。まさにキーホルダーサイズ。
- 折りたたみ式デザイン:ゲームボーイアドバンスSPを極限まで小さくしたようなデザインで、開閉のクリック感がクセになる。
- ビルトインスピーカー&イヤホン端子あり:小さいながら音も出せる。BGMや効果音のノスタルジーを再現。
- スクリーン:1.54インチIPS液晶(解像度 240×240)
→ 小さいけれど視認性は良く、色再現もくっきり。2Dゲーム向きの表示性能。 - ソフトウェアUI:FunKey-OS(Linuxベース)で簡易ナビゲーション、ゲーム選択、セーブ/ロード、クイック起動などに対応。
● スペック(公表されている内容)
- CPU:ARM Cortex-A7(1.2GHz)
- RAM:64MB DDR2
- GPU:Vivante GC880
- ストレージ:microSD(8GB〜128GB推奨)
- バッテリー:220mAh(実使用で約1時間〜1時間半)
- 充電:USB Type-C(充電時間は約30〜40分)
- OS:FunKey OS(カスタマイズ不可・更新可能)
- その他:折りたたむと自動スリープ、開けると復帰/リジューム機能あり
- → 性能は控えめですが、対象ゲーム機世代と画面サイズを考えると必要十分。小型機としては安定性が高く、クラッシュも少ない印象。
● 対応機種
- ファミコン(NES)
- スーパーファミコン(SNES)
- ゲームボーイ/GBカラー/ゲームボーイアドバンス
- プレイステーション(初代)
- メガドライブ/ワンダースワン/ネオジオポケット など
※一部はBIOSファイルが必要。UIからの登録で対応。
● 価格帯
おおよそ 9,000円〜13,000円ほど
カラーは定番のグレー、紫(紫電改風)、限定版など複数。公式通販が安定ですが、在庫が不定期のため注意。海外ショップや代理店を利用することもあります。
🔗 引用元(ショップ):
https://www.funkey-project.com/
※画像引用元:FunKey Project公式
🗒 コメント:
ゲームに没頭するというより、存在そのものが面白い系。
とにかく見た目のインパクトが強く、SNS映えも抜群。キーホルダーとしてカバンにつけておくだけでも話題になるし、実際に起動して「これでPS1動くの!?」と驚かれることも。
操作性は当然ながらやや難あり。ボタンが極小で長時間プレイには不向き。でもそれを補って余りある「ガジェット愛」が満たされる不思議な1台。
個人的には「コレクションとして所有したいガジェット」No.1かもしれないね。ゲーム体験そのものよりも、「持っていること」「遊べること」が楽しい。そんなガジェットだよ。
③ Anbernic RG35XX Plus
「どうせ中華機でしょ?」と思っていたら、いい意味で裏切られる完成度。
見た目も性能も、どこか懐かしく、それでいて中身はしっかりと今っぽい。
安定性や画面の美しさを求める人には、とてもおすすめできるポータブルエミュレータです。
● 特徴
- 3.5インチ IPSスクリーン(解像度 640×480)
→ 4:3の比率なので、SFCやPS1などのレトロゲームと相性抜群。視野角も広く、鮮やかでにじみのない映像が楽しめるよ。 - HDMI出力に対応
→ micro HDMI端子があるので、テレビやモニターに接続して大画面でもプレイ可能。家でも外でも使えるのが便利。 - デュアルOS対応(Stock OS / Garlic OS)
→ 起動時にどちらかのOSを選べる仕組み。Garlic OSでは動作の安定性やUIの快適さが向上していて、人気の構成だよ。 - 背面ボタン搭載(L2/R2)
→ PS1以降のタイトルにも対応できる操作性。握ったときのフィット感も自然。 - バッテリー容量:3300mAh(約8〜10時間の連続プレイが可能)
● スペック(公開情報ベース)
- CPU:Rockchip RK3566(Quad-core ARM Cortex-A55 / 最大1.8GHz)
- GPU:Mali-G52
- RAM:1GB LPDDR4
- 内蔵ストレージ:なし(microSDカード×2スロット構成)
- 対応SDカード:最大512GB程度まで(1スロットはOS用、もう1スロットはゲームデータ用)
- Wi-Fi対応(内蔵):Netplayやファームアップにも便利
- サイズ/重さ:約 117 × 81 × 22 mm / 約 186g
- 充電:USB Type-C
→ RK3566は中華エミュ機で安定運用されている実績あるSoC。軽めの3Dタイトルまでサクサク動きます。
● 対応機種
- GB/GBC/GBA
- FC/SFC/MD/NEOGEO
- PS1/N64(軽め)/Dreamcast(一部)
- 一部アーケード(MAME)やワンダースワンなども対応
→ N64やDreamcastはソフトによって動作にムラがあるけれど、2DゲームやPS1レベルまでは非常に快適。プレイステート、チート、巻き戻しなど多彩な機能もあり。
● 価格帯
13,000円〜17,000円ほど。カラーによっては人気で売り切れも早いです。
Anbernic公式ショップやAmazon、AliExpressなどで流通しています。
🔗 引用元(ショップ):
https://www.anbernic.com/products/rg35xx-plus
※画像引用元:Anbernic公式
🗒 コメント
起動も早く、動作も安定。ゲームごとの設定やセーブデータも細かく保存できて、まるで据え置き機のように丁寧に遊べます。
HDMI出力でテレビに繋げば、家族や友人と一緒に遊ぶこともできて、懐かしの「2Pプレイ」の体験まで楽しめるよ。
Garlic OSの導入も手順が整っていて、初めてのカスタムOSにもやさしい設計。
「とりあえず1台でいろいろ楽しみたい」という人にはとてもバランスの良いモデルです。
おわりに
90年代のゲーム体験を、手の中で、現代の技術で再構築する。
そんな“エモさ”を感じられるのが、エミュ機の魅力です。
あなたが当時夢中になっていたあのタイトルを、
もう一度、小さな画面で旅してみませんか?